MacなSoftware

Alice

日本初の本格的マルチメディアソフトウェア。
モチーフを提供した画家「金子國義」、音楽とコンセプトを提供した音楽家「加藤和彦」、全体の構成を行ったヴィジュアリスト「庄野晴彦」3人の手によって『Alice』は生まれました。
ルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」の世界を下敷きに、3人のアーティストの個性的なイメージが『Alice』を創り出したのです。
『Alice』は“2つの現実の部屋” “扉や回廊で立体的につながり、各壁に絵の掛かった12の部屋”、そして“部屋を取り囲む外の世界”といった独自の世界観を持っています。
その中で、各部屋に隠されたトランプ53枚を探すというロールプレイングゲームを楽しむこともできます。もちろん、絵画鑑賞ソフトとして絵だけを楽しむこともできます。

Alice

流れる音楽は、『Alice』の発案者である加藤和彦がこのソフトのために創ったオリジナルサウンド。

−−商品パッケージから引用−− 

中身。
CD-ROM、トランプ、ポストカード。

Alice_Kousei

トランプ。

Alice_Tramp

ポストカード。
3人のサイン。

1991 東芝EMI

Alice_Postcard

Yellows

YELLOWS デジタル版発刊にむけて 五味彬 −−ライナーノーツより引用−−

 「YELLOWS」とは私達黄色人種の意味で、日本人の体型の記録として撮り始めたもので、1989年はる書房からB4型16ページ、2名のモデルからスタート。
 1990年流行通信でイタリアのファッションフォトグラファー、トニー・メネグッツオ氏と「SIMPLY YELLOWS」のタイトルで連載10名撮影、写真集「Nude of J」(朝日出版)として発表。
 1991年集英社月刊プレイボーイ誌で「東京ギャルシリーズ」として連載が始まるが、シリーズ第3回目の撮影が終わった時、突然、連載が中止される。その後一ヶ月もたたぬ時、大手出版社からそのシリーズを写真集にしないかと誘いがあった。全く渡りに船の話だった。

Yellows

編集段階で第一の問題はヘアーの修正をするか否かという事で、私としては無修正が第一希望だが、この写真集は体型の記録という事なので、出版社サイドで必要なら修正しても構わないとし、サンプルプリント数枚を編集者に渡し上司の決裁をあおぐ事になった。
 結果は無修正でいくという事になり、10月中旬には表紙の校正が上がり、束見本に装丁したものを当時肺ガン末期で闘病中の母に見せる事が出来た。「YELLOWS」の発想はもともと母の言葉からだった。ファッション写真という仕事上モデルの大半が外国人で、そんな私の写真を見ている母はある日こんな事を言った。「なんであんたは外人さんしか撮らないんだい。最近の子(日本人)は、みんな背も高くなっているのに・・・」
 「YELLOWS」発売まであと2週間という日に母は自分の言葉から息子が始めた仕事の完結を見ずにこの世を去った。

Yellows_Jacket

1991年11月印刷、製本が完了し、配本3日前に担当編集長から発売を中止するとの連絡があった。その理由は社長の決裁という事で詳しくは伝えられなかった。その後一ヶ月に渡り、担当編集長、担当役員と製本された5000冊の処置について話し合いがもたれた。アートディレクションを担当した横山氏と私は何とか「社長を説得、発売できないか?」「外国で発売する事はできないか?」「図書館または写真・美術関係の学校に寄贈配布出来ないか?」「5000冊、20万カ所以上の部分にこちらで修正を入れるので発売できないものか?」という最終提案も受け入れられず、出版社側の税務上という勝手な理由で「断裁」という結果になった。

 1992年1月、なぜ印刷、製本する前に中止しなかったのかという大きな悔いを残し、写真集「YELLOWS」5000冊は断裁され、古紙業者に渡された。

 この「YELLOWS」CD-ROM版は断裁された写真集に使われたオリジナルプリントを紅屋スキャンの石塚氏にスキャニングをお願いし、写真集と同じ構成で編集されたものと、PhotoShopで着色加工したDigitalVersionが収録されている。

Yellows_Jacket2

Yellows 2.0 Tokyo 1993 AKIRA GOMI Photographs

Yellows2作目。
カラー。

Yellows_Color

JHUG CD-ROM

★JHUGとは・・・?★(vol.4ライナーノーツより引用)
「Japan HyperCard Users’ Group」の略です。「じぇーはぐ」と呼んで下さい。

JHUGは、HyperCardの普及のために活動するボランティア団体です。現在、日本で発売されているMacには、全て「HyperCard」というすぐれた開発ツールが付属しています。ところが、多くのユーザーはそのことに気付いておらず、実際に活用するに至っていないのが現状です。これはとても悲しいことです。

HyperCardは、一人一人が自ら情報の発震源となり、お互いの情報を共有しあい、一つの大きな世界を構築することを夢見て生み出されたソフトです。ただ、与えられたものを使うのではなく、自ら新しいものを作り出し、それを共有しあう。それがHyperCardの目指した世界です。私たちJHUGは、その理想に感動し、その実現を夢見るユーザーが集まった集団なのです。

ここに収められた作品は、私たちの呼びかけで、全国のユーザーから送られてきたものです。下は4歳の女の子から、上は50代の方まで、コンピュータのプロではないけれど、コンピュータで何かを表現したいと思う人々が、自分なりに生み出した作品群なのです。どうか、これら一つ一つの作品に秘められたメッセージに耳を傾けてください。そしてもし、そこに何かを感じることができたら、どうかあなた自身で作品を作り始めて下さい。

最後に、私たちの趣旨に賛同して快く作品を提供して下さった全国のスタック作家のみなさんに、こころより感謝いたします。
—————————– ここまで引用 —————————–

JHUG CD-ROM No.1
多分、92’のMacWorldExpoで購入したと思う。この怪しげな盤面デザインは服部宗弘氏らしい。

当時、JHUGの存在は知っていたが、実際、どのような活動をしていたかはあまり知らなかった。で、当日、会場でMacPowerやHyperCard関連の本でお世話になっていた掌田津耶乃さんがボランティアの方々と一緒にCD-ROMを販売している姿をお見かけし、即買いでした。

久々に、CD-ROMを取り出し、恐る恐るiMacG5にセット。何とか、認識しました。懐かしい「スタック・アイコン」をダブル・クリックすると、「このファイルを起動するためのアプリケーションがどうのこうの」のエラーメッセージ。分かってはいますが、なんとも寂しい限りです。CD-ROMを取り出そうと思ったら、出てこない。ちょっと焦りましたが、再起動したら取り出せた。歪んでたのかな。

JHUG CD-ROM No.2
93’のMacWorldExpoで購入。可愛らしいジャケットデザインはひめたろうさんです。

動作環境について
★最低限必要な構成★
<ハードウェア>Macintosh Plus以降の本体、2Mb以上のメモリ、Macintosh対応のCD-ROMドライブ。
<ソフトウェア>漢字Talk6.0.7以降のシステム、日本語HyperCard2.0または2.1。
★オプションとして用意して欲しいもの★
<ハードウェア>Macintosh2かそれ以上の速度の本体、256色表示以上のカラー、5Mb以上のメモリ。
<ソフトウェア>漢字Talk7、QuickTime1.0日本語版あるいはQuickTime1.5。

当時はまだ、MacintoshのplusやSE,SE30が大活躍の時代だった。当然、これらのMacは白黒環境である。それに対し、HyperCard2.0からは限定的にカラーを扱えるようになり、そのため、カラーで作成されたスタックを見るためにはオプションの環境が必要だったのである。

JHUG2

JHUG CD-ROM No.3
94’のMacWorldExpoで購入。楽しいジャケットデザインはるじるしさんです。

収録作品の著作権について
このCD-ROMは、多くの方が作成した作品を集めたものです。従って、それぞれの作品の著作権は、私共JHUGが有しているわけではありません。収録作品の著作権は、大きく分けると以下のようになります。

1.製作者本人に著作権があるもの
スタックに特にコメントがない場合は、基本的にこのタイプのものとお考えください。CD-ROMを購入された本人が自身で利用するためにコピーするのは自由ですが、他人へのコピーはご遠慮ください。

2.製作者に著作権はあるがフリーウェアとしているもの
作品内に「フリーウェアである」というコメントがあれば、このタイプのものです。このタイプのものは、ご自由にコピーしていただいて結構です。ただし、著作権そのものは製作者にありますので、作品を営利目的で使ったり、許可なく自分の作品内で利用したりすることはできません。

3.著作権を放棄・解放
作品内に「著作権を放棄する」旨のコメントがあるものは、どのような形でご利用いただいてもかまいません。作品の一部をご自分のスタックで使われても結構ですし、作品をアレンジしたりするのも自由です。

当時、コンピュータを扱っている人はこの3つの違いを把握している人が多かったと思う。パソコン通信なんかをやってる人は特に。最近、一番問題なのは1.で表記がないからCOPY出来るのではなく、特別表記が無い物は製作者本人に著作権があり、COPY出来ないということである。

JHUG3

JHUG CD-ROM No.4
95’のMacWorldExpoで購入したと思う。ジャケットデザインは山本徹さんです。デザインがCGっぽくなってきている。あと、この頃からアイコンがカラー化されてきたのかな?なんとなく、立体のカラーアイコンっぽいです。

ところで、JHUG CD-ROMはVol.いくつまで出ていたのだろう?自分はこのVol.4までしか持っておらず、次の年は買わなかったのか、販売していなかったのかは記憶が定かではない。

JHUG4