第24話【ベース修行】

さて、ベースに転向したのはいいが、
どこから手を付けたらいいか、さっぱりわからない。
左手の方は、ギターをやっていたおかげで、
ある程度動くためそれほど問題ではなかった。

右手の方は、ベースには「指弾き」と「ピック弾き」が
あるのは知っていた(スラップはまだ?状態)ので
どっちで練習するかを決めた。
まあ、ギターをやっていたので、
ピック弾きはある程度最初から弾けそうな感じがしたので、
あまりやった事のない「指弾き」で練習する事に決めた。

とりあえず、毎日、8分音符のルート弾きや
ユニゾンのリフを弾いて遊んでいた。

ある日、父親が「こんな本があるんだけど」
と言って、一冊の本を持って来た。
はっきりした題名は覚えていないが、
「初歩のベース教則本」みたいなタイトルだったと思う。

何でこんな本持ってるんだ?
と思いつつ、さては、自分もベースを
弾きたくなったので、こっそり買って来て
自分のいない時にベースをボンボン弾いてたな、
という事は容易に想像出来る。

教則本の内容はいかにも初心者向けで、
ベースギターの部位の説明から始まり、
チューニングの仕方、各弦の音程、
いろいろな音楽のベースフレーズみたいな
感じでちょっと内容的には物足りなかった。

しかし、一つだけとても参考になった部分があって、
それは右手で弦を弾く(指弾き)時の
フォームはピアノを弾くのと同じフォームです。
という部分だった。
指を軽く曲げて、あまり力を入れずに
弦を弾きましょう。
という感じだった。

これは今でも弾く時に気を付けているポイントです。
特に難しいフレーズを弾く場合なんかは、
指に力が入ってしまって、ピーンと伸びてしまい、
うまく弦をヒット出来ず、また、弦に力も伝わらないので、
結局、良い音も出ない。

ベースを弾き始めた最初の頃に
この事に気付けただけでも、
この教則本を見た価値はあったと思います。

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