第11話【おバカネタ トレモロアームの謎】

ストラトキャスターというギターには
「トレモロアーム」という棒状の物が付いている。
そして、この棒を操作する事により
音程を上下する事が出来る。

まだ、このストラトキャスターを
触った事が無い頃、友達とあの棒をどう動かせば
音程が上下するのか議論していた。

自分はボディに対して平行に動かすのではないか?
友達はいや、ボディに対して垂直だと思うよ。
などと言い合っていた。

自分の考えとしては、あの棒はボディに
固定されているのだから、垂直に動かせば、
棒がポッキリ折れてしまうだろう、というのが
見解だった。
水平に動かす事で、どうやったら、
音程が上下するのかは不明だったが、
棒が折れてしまう事だけは避けられる、
と思っていた。

友達は、音程が上下するんだから、
弦を緩めないとダメだ。
弦を緩めるためには、何らかの方法で
ブリッジを移動させないとダメだから、
垂直に動かす事で、ブリッジを
左右に動かしてるんじゃないか、
というのが見解だった。

何はともあれ、楽器を観に行こうという事になって、
楽器屋さんに行き、店員さんに
(後に自分の物になる)ストラトキャスターを
いじらせてもらった。

まずは、自分が触る事になり、店員さんに
「トレモロアーム、触ってもいいですか」
と聞いて、棒をボディに平行に動かしてみた。

店員「あっ、それだとネジ緩みますよ」

自分「???」

店員「垂直に動かすんです」

自分「おっ!」

弦が緩んだ。

何と、ボディに穴が開いていて、
ブリッジが回転するようになっていたのだ。

となりで、友達が自慢げな顔をしていた。

「いや、移動じゃなくて回転してるし」
と内心、思いつつも負けたと思った。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする