第12話【便利なTAB譜】

当時、中学のスキー部の一年先輩にエレキギターを
弾く人がいて、自分もギター買ったという話をしたら、
今度、家に遊びにおいで、という話になりました。

その先輩の家に遊びに行くと、同じグレコの
ストラトキャスターを持っていて、弾くのを見せてくれました。
弾いてた曲はキャロルの「ファンキー・モンキー・ベイビー」でした。
イントロのロックンロール調の部分を弾いてくれて、
「おー、かっこいい」と思ってしまいました。

ところで、その先輩は楽譜らしき物を見ながら、
弾いていたのですが、音符ではなく、何か
おたまじゃくしの頭の所に数字が書いてある
物を見て弾いていました。
しかも、五線譜ではなく、線が6本ありました。

「これ、何ですか」と聞くと、
「これはTAB譜だよ。」と言われました。
何でも、6本の線は上から1弦、次が2弦、
以下、6弦まであって、そこに書いてある数字は
フレット数だと説明を受けました。

つまり、一番上の線に10という数字が書いてあると、
1弦の10フレットを弾くということでした。
「何と言う、画期的な方法!」と思ってしまいました。
これなら、譜面を読めなくても弾けると思いました。

「これはどこに売ってるんですか?」と聞くと、
「自分の耳でコピーした。」と言われました。
確かに、当時はロッキンfとか楽譜とか見ても、
TAB譜などという便利な物が載ってる物は無かった。

その後、自分も耳コピーしては
TAB譜に起こすという方法で、いろんな曲を
覚えて行きました。
ただ、TAB譜に慣れてしまうと、音符を見ても、
すぐにギターで弾けないという弊害も出て来てしまって、
実際、今も音符を読める事は読めるけど、
時間が掛かるし、なにしろ、面倒くさいので、
ついついTAB譜に目が行ってしまいます。

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